「鬼滅の刃無限列車編」を子どもに見せるかどうか
迷っている保護者の方は多いと思います。
私が勤務する保育園でも、「鬼滅の刃」は大人気です。
それは、数年に1度大ヒットするアニメを思い出させるほどでした。
このような光景を保育士になってから何度も見てきましたので、
「鬼滅の刃無限列車編」を子どもが観てきた話を聞いていると
感想を一緒に共有しなければという思いに駆られ、早速観に行ってきました。
「鬼滅の刃無限列車編」を子どもに見せるか迷う
うわさ通りのきれいな絵や音楽でした。アニメでこんなに表現できるのかと
驚きました。漫画ではなく、前作の映画やアニメで観てきた人にとっては、
そこが楽しみの一つでしょう。
これだけなら、ジブリやディズニーなどの映画の感覚で見せられるのですが、
鬼退治をするというストーリーなので、そうもいかないのがこの「鬼滅の刃」です。
鬼と戦うシーンは残酷
戦いが始まると目を覆いたくなる場面の連続で、迫力も凄かったです。
これを保育園児はどう見るのかと心配になってきました。
映画館では、私の座っている座席の後方に就学前の子どもがいたのですが、
声が全く聞こえませんでした。それだけ集中してみていたのでしょうか?
それとも、あまりの怖さに声も出ないほどだったのでしょうか?
などと、映画よりも気になってしまいました。
かっこいい登場人物の真似をする
大好きな人の真似をしたくなるのは、子どもも大人も変わりません。
「鬼滅の刃」の登場人物たちの何気ない会話や緊張する場面でのやり取りの中に
今の子どもたちの姿を見ることが出来ました。
それは、園児の会話でもウケを狙うかのように冗談やおどける姿が多いという事です。
特に、危険なことや他人に迷惑をかけた時など保育士は子ども達を注意しますが、
その緊張の空気を破るかのように、おどけたり話をはぐらかす行動や言葉が
この数年で多くなってきたことを感じていました。
「鬼滅の刃」を観ていると、こういうところでモデルを見つけ、
「いいな」と思ったことを子どもたちは、真似をしているのだと思いました。
しかし、保育園児のように幼い子ども達にも浸透してきていることは
アニメや映画がいかに影響が大きいかということがわかりますね。
「鬼滅の刃無限列車編」を子どもに見せるとすれば
映画館では、目で見る描写と耳から入ってくる大音量の音楽からも
恐怖や残虐さを感じたのですが、反対に幼い子どもたちが
大好きな理由も分かりました。
登場人物が魅力的
一人一人のキャラクターの性格がとても魅力的に描かれています。
保育園児は、主人公の優しい中にも強さのある
竈門炭治郎(かまど たんじろう)が大好きですが、妹の禰豆子(ねずこ)は
可愛いと大人気です。
特に無限列車編に登場する火柱である煉獄杏寿郎(れんごく きょうじゅろう)さんは、
柱だけに堂々とした立ち居振る舞いがかっこよく、また最後まで自分の意思を貫いた強さが
子ども達の心にも残ったようです。
そして、魘夢(えんむ)、猗窩座(あかざ)という名前の鬼が出てきますが、
それぞれに得意技があり、強さのランクの違いで戦う相手も変わるなど
戦いの場面ではハラハラドキドキと目が離せません。
好きから学ぶ
子ども達は「鬼滅の刃」が大好きです。そして、大好きから学ぶことが多いです。
塗り絵・パズルなど、手先や頭を使う遊びが苦手な子どもは、好きなキャラクターが
塗り絵やパズルになっていると、やってみようという気持ちになるようです。
先日アンパンマンやミッキーマウス・トーマスなどの塗り絵を準備したところ
年長、年中児がやって来て、「きめつはないの?」「きめつならするけど」と
がっかりした様子でした。
その姿を見ると、1つ思い出したことがありました。それは数年前のこと、
運動は大好きだけど手先を使う遊びに全く興味が無かった年中児の事です。
座って遊ぶことが無かったのです。
しかし、その当時「妖怪ウォッチ」が大人気だった時に、
この年中児は大好きな「妖怪ウオッチ」の塗り絵がきっかけで、
初めて座って塗り絵に取り組むことが出来ました。
その子どものお母さんが大変喜び、自宅でも塗り絵が出来るようにと購入して
遊びの世界が広がったという事がありました。
今回も、劇場版「鬼滅の刃」無限列車編をきっかけに楽しい遊びが広がることでしょう。
歌が好き
昨年から大ヒットしている「鬼滅の刃」の主題歌『紅蓮華』が、
子どもたちも大好きです。
一人が歌い始めるとすぐに大合唱になります。
今回の劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の主題歌『炎』も
あっという間に覚えて歌っていました。
保育園児が歌うのは童謡が多いですが、小さい声で歌っていた子どもが
アニメソングを大きい声で歌う事も珍しくなく、
歌詞は理解できなくてもリズムや歌の雰囲気を楽しむことができますね。
「鬼滅の刃無限列車編」子どもに見せるまとめ
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編は上映区分がPG12ということで、
「保護者の指導や助言によって見ることが出来る」という映画です。
子どもが好きだからとか、見たがるからという理由で、
保育園児も小学生の兄弟と一緒に観る機会が増えています。
保護者の方は見せっ放しにするのではなく、PG12の映画であることを忘れずに、
大人の感想を含めて家庭での会話を是非楽しんでいただきたいと思いました。
良くも悪くも親子の話題にすることで、子どもの気持ちがわかるのではないでしょうか?
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